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2014年12月12日 (金)

レジデントノート「インフルエンザ診療のスタンダード!」

DCCの忽那です。

 

この度、私ごときが、レジデントノートの特集を編集させていただきました。
12月上旬刊行ということでインフルエンザ特集です!
 
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https://www.yodosha.co.jp/rnote/book/9784758115445/index.html?st=0
 
インフルエンザ診療のスタンダード! 編集/忽那賢志
特集にあたって【忽那賢志】
1. インフルエンザの診断の極意
(1) どんなときにインフルエンザを疑う?【平島 修】
(2) 迅速検査キットの考え方【片岡裕貴】
2. インフルエンザの治療の考え方【佐田竜一】
3. インフルエンザ合併症のリスクファクターとマネージメント
(1) 高齢者のインフルエンザ診療,インフルエンザ肺炎【大藤 貴】
(2) 小児のインフルエンザ診療,インフルエンザ脳症【上山伸也】
4. インフルエンザの予防の極意 (1) 予防接種【氏家無限】
(2) インフルエンザの感染対策【笠原 敬】
5. インフルエンザの患者対応の極意【北 和也】
6. 新型インフルエンザ・鳥インフルエンザ【古宮伸洋】
 
私の尊敬する友人たちと、心の兄貴・笠原先生、そしてトロピカルの世界に私を導いてくださった古宮先生にご執筆いただき、素晴らしい特集になりました。 執筆者の先生方、本当にありがとうございました!
 
私の巻頭の「特集にあたって」を以下に転載させていただきます。読み返すと「なんか偉そうやな」という感じですが・・・。
 
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特集にあたって
 
2014年12月現在、西アフリカを中心にエボラ熱が猛威を振るっています。
エボラ熱は非常に致死率の高い感染症であり世界にとって脅威であることは間違いありません。
それではインフルエンザはどうでしょうか?
インフルエンザは致死率においてはエボラ熱には遥かに及ばないものの、日本国内だけで毎年1000万人を超える感染者数を出しており、高齢者や小児を中心に約1万人が入院し死亡者数も多い年には数千人に及ぶこともあります。
世界規模で見ると、もっとたくさんの感染者・死亡者を出し続けています。
もちろんエボラ熱も怖い感染症ではありますが、疫学的にはインフルエンザも非常にインパクトが大きい決してあなどれない感染症なのです。
一方で、インフルエンザは我々医療者が最も診療する機会の多い疾患の一つですので、インフルエンザ診療に自信のある読者の方も多いのではないかと思います。
しかし、あなたのインフルエンザ診療は本当に今日のスタンダードだと言えるでしょうか?
たとえば、あなたは以下のようなインフルエンザ診療をしていませんか?
 
・冬のインフルエンザ流行シーズンに発熱患者が受診したら問診・診察前に迅速検査をしている
・インフルエンザだと思って行った迅速検査が陰性だった場合、翌日にもう一度再検査をしている
・インフルエンザと診断した患者さん全てに抗インフルエンザ薬を処方している
・インフルエンザシーズンは感染予防のため病棟内でずっと同じサージカルマスクを付けて診療している
・入院患者がインフルエンザを発症したら、家族、同室の患者、医療スタッフなど片っ端から予防内服を開始する
・医療従事者だが、インフルエンザワクチンは効果が不十分なため接種を受けていない
 
いくつか思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は私が初期研修医だったときも、当時の指導医からこのように教わりました。
私が初期研修医だったのは早10年前ですが、今の初期研修医の先生方からも「同じインフルエンザ患者でも指導医によって診断方法や治療内容が違っていて、どの指導医を参考にすれば良いのか分からない」という声をよく耳にします。
確かに迅速検査キットの使用法だけ取ってみても、ある指導医は迅速検査キットを全く使わずにインフルエンザと診断することもあるのに、別の指導医は診察前に迅速検査を行い結果が出てからでないと診察しない、など実に様々であり、どの方法を参考にすれば良いのか初期研修医の先生方が混乱するのも無理はありません。
日本の感染症診療が徐々に成熟し、かぜには抗菌薬は使用しない、血液培養は2セット採取する、といった”常識”が定着し始めている昨今、インフルエンザ診療に関しては10年前と比べても大きく変わってはおらず、まだまだ未成熟の段階にあるのではないでしょうか。
本企画は、日本の臨床現場の最前線で多くのインフルエンザ患者を診療している初期研修医の先生方がスタンダードなインフルエンザ診療を行うための一助となることを目的としています。
インフルエンザの適切な診断、適切な治療、そして適切な感染対策や予防を行えることは内科医だけでなく全ての医師に求められることです。
ご執筆いただいた先生方は、医療現場の最前線に立ちスタンダードなインフルエンザ診療を行っていらっしゃる方々ばかりです。
どの項目も非常に実践的な内容ですので今日からのインフルエンザ診療に役立つこと間違いなしです。
この特集が出るのはインフルエンザがそろそろ流行し始める頃だと思います。
今シーズンの流行がピークになる前に、自分のインフルエンザ診療をもう一度見つめなおしてみましょう。

Autochthonous Dengue Fever, Tokyo, Japan, 2014

DCCの忽那です。

2014年の夏は私にとって忘れられない夏となりました。
デング熱が日本で流行するなんて・・・(まさか2年前の予想が当たるなんて・・・)。
というわけで、国立国際医療研究センターでもたくさんの国内デング熱症例を診療しました。
全部で19例。
日本国内で160例ですから、全体の12%くらいでしょうか。
そのまとめがあのCDCの機関誌Emerging Infectious Diseasesに掲載されました!
 
Autochthonous Dengue Fever, Tokyo, Japan, 2014
Kutsuna S, Kato Y, Moi ML, Kotaki A, Ota M, Shinohara K, et al.
Autochthonous dengue fever, Tokyo, Japan, 2014.
Emerg Infect Dis. 2015 Mar.
20141212_224904
 
タイトルもカッコよくないですか。
「Autochthonous Dengue Fever, Tokyo, Japan, 2014」ですよ。
いやー、なんだか今年の東京のデング熱の流行をこの論文が代表しちゃった気分になってきました・・・。
たぶんEIDに掲載されるのは人生で最後だと思いますので精一杯自慢したいと思います。
今年はヨーロッパCDCの機関誌Eurosurveillanceにも掲載されましたので、CDCとECDC制覇です!
 
そしてッ!
この論文がNEJMのJournal Watchにも「要チェック論文」として紹介されました!
 
Dengue Transmission Returns to Tokyo
Mary E. Wilson, MD reviewing Kutsuna S et al. Emerg Infect Dis 2014 Nov 26.
20141212_141919
 
NEJMもKutsunaらの論文に注目しちゃいましたか・・・。
やぶさかではないです。全くもってやぶさかではないです!
 
論文中では「なぜ代々木公園で流行ったのか」「来年以降も流行る可能性は?」などディスカッションに記載しておりますので、ぜひご覧ください。

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