無料ブログはココログ

« iPhoneで顕微鏡のグラム染色写真を撮るためのアタッチメント | トップページ | JIM 特集 感染症を病歴と診察だけで診断する! »

2014年7月12日 (土)

miyamotoi感染症の報告(IDWR)

DCCの忽那です。

ついにこの日が来てしまいました・・・。
忽那は感染症の流行の傾向を把握するために毎週金曜日に報告される感染症発生動向調査 週報(IDWR)をチェックしているのですが、今週そこにある感染症が報告されていました。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/souran.html
 
001
 
回帰熱1例(感染地域:北海道)
 
ついにこの日が来てしまったか・・・。
Borrelia miyamotoiを持つマダニ(シュルツエマダニ)が北海道に生息することは知られていましたし、ライム病患者の後ろ向き調査で2名の感染者がすでに報告されてはおりましたが、リアルタイムに診断され報告された土着回帰熱症例はこれが第一例です。
これは私の予想ですが、ライム病の1例も共感染なのではないでしょうか。シュルツエマダニはライム病とmiyamotoiを同時に持っていることがあり、miyamotoi感染症の1割程度はライム病との共感染と考えられています。
診断された先生は素晴らしいです(そして羨ましいです)。
 
しかし、やはり第一例は北海道ですか・・・。
北海道だけでなく長野でもmiyamotoiを持ったシュルツエマダニは確認されていますので、今後は北海道以外の地域からも報告されることでしょう。
回帰熱専門医の私としては、自分で診断してみたいと思っております。
 
miyamotoiについては以下のスライドをご参照ください。

« iPhoneで顕微鏡のグラム染色写真を撮るためのアタッチメント | トップページ | JIM 特集 感染症を病歴と診察だけで診断する! »

コメント

すごいねぇ。先生方の啓蒙活動のタマモノかもしれませんね。

 論文書きのためライム病・回帰熱関連の情報を調べていてこちらのHPに行き着きました。
 私は感染症研究関連ではなく、ただの(それも専門医もポイしてしまった)一般外科医です(発表する論文も一応全国学会誌とはいえ投稿すればほぼ載る雑誌)。

 お名前からすると忽那先生はウズベキスタンからの輸入回帰熱を報告された先生でしょうか?
 私は昨年の回帰熱事例のうちの1例に当たったものです。当時、医師のみのclosed SNSに書いた日記を見てみますと

**********************************
ダニを自己摘除して2週間後に39度台の発熱があると受診した患者。刺口周囲に典型的な遊走性紅斑があったので「ライム病」と診断して保健所に報告。治療はロセフィン(セフトリアキソン)1g/dayで1週間点滴し、その後も発熱などはなし。

 でだ。。。


 昨日道庁保健福祉部から電話。
 「先だってライム病で保健所に届けられたかと思いますが」
 「はい」
 「実は国立感染症研究所でPCRしましたところ、回帰熱ボレリアだったと言うことが判明しまして」(注:もちろん共感染でした)
「!!」
 「大変申し訳ありませんが、回帰熱と言うことで再度届け出を提出していただけますか」

その後いろいろ話したり調べたりして分かったこと。
1.回帰熱の発症は国内感染例に限れば本邦初
(海外感染で国内発症のものは2010年にもある。また記録が残っていない時代のものはあるかもしれない)
2.原因ボレリアのほとんどはシラミ又はヒメダニ属により媒介される。
3.今回のダニはマダニ属だったがB.miyamotoiのみマダニ属によって媒介される。

**********************************
こんな経緯でした。


 なお、宮本健司先生は私の恩師でして、B.miyamotiの事例に当たったことを電話で報告しましたところ、「名前?多分関係ないんじゃないかなぁ」とのことでしたw。まあ本当のところは福山大の福長先生に聞かないと分からないと思いますが。

とりとめもなく書いてみましたが、以後よろしくお願い致します。

兼古稔先生

忽那です。
コメントいただきありがとうございます。
まさか土着回帰熱第一例をご診断された先生がこちらに降臨されるとは!!

ご指摘いただいた通り、ウズベキスタンの輸入回帰熱の症例は私たちが報告したものです。
ちなみに輸入回帰熱第2例となるアルジェリアで感染した事例も私たちが診断しており、まもなく感染症学雑誌に掲載されます。
ゆえに回帰熱には人一倍熱意を持っており、土着回帰熱についても熱い視線を送っていた次第でございます。

貴重な体験談をご報告いただき誠にありがとうございます。
やはりライム病との共感染が多いのですね。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

忽那先生、コメントありがとうございます。
私のは「診断した」ではなく「経験した」に類するもので、あまり威張れたものでは無いんですがw(ライム病の方は診断した、ですが)

オープンな場で書くのも躊躇われる情報もありますので、もし記載のメールアドレスにご連絡いただければ、もう少し詳細な情報をご連絡致します。

マダニというと、つい1か月ほど前に野兎病の患者さんが福島県の郡山から報告されましたよね。国内では7年ぶりでしょうか?

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185562/59972290

この記事へのトラックバック一覧です: miyamotoi感染症の報告(IDWR):

« iPhoneで顕微鏡のグラム染色写真を撮るためのアタッチメント | トップページ | JIM 特集 感染症を病歴と診察だけで診断する! »

最近のトラックバック