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2013年1月24日 (木)

Surviving Sepsis Campaign 2012

クツナ@DCCです。
Surviving Sepsis Campaign 2012が発表されましたが、ざっと読んでみただけでもけっこう変更点がありました。
変更点としては
 
・達成すべき目標としてバンドルができた
・乳酸測定の重要性を強調
・まさかのβ-Dグルカン、マンナン抗原の登場
・感染症じゃないかもしれないと思った場合に、プロカルシトニンの低値を根拠に抗菌薬を中止しても良い、という記載
・VAPの予防にSOD、SDD、グルコン酸クロルヘキシジンの推奨
・HESは使用すべきではない、と明記(SSC2008では「晶質液または膠質液を投与」と記載)
・昇圧剤の第一選択薬はノルアドレナリン、と明記(SSC2008ではノルアドレナリンとドパミンが併記)
・ハイドロコルチゾンの投与量は200mg/日、と明記(SSC2008では300mg/日以下、と記載)
・敗血症に免疫グロブリンは投与すべきではない、と明記(日本の製薬会社の動向に注目であります)
・プロテインC死亡
・血糖値の目標値は180mg/dl以下に(SSC2008では150mg/dl以下と記載)
・DVT予防には低分子ヘパリン>未分画ヘパリン(SSC2008では併記)
・ストレス潰瘍の予防にはPPI>H2RA(SSC2008では併記)
・できるだけ早く経腸栄養を開始、最初は少なめが良い
 
あたりでしょうか。
もちろん推奨とは言ってもエビデンスレベルが低いものもたくさんありますので、全てこれらを鵜呑みにする必要はないかと思いますが。
しかし、集中治療領域のめまぐるしい進歩が分かるガイドライン改訂でした
Recommendationsだけ訳してみましたが、英語力が不自由なクツナでありますので訳が間違っていたらお手数ですがどなたかご指摘ください。
特にE-2の感染性膵臓周囲壊死のところはよく分かりませんでしたのでよろしくお願いします。
 
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Surviving Sepsis Campaign:
International Guidelines for Management of Severe Sepsis and Septic Shock: 2012
 
■SURVIVING SEPSIS CAMPAIGN BUNDLES
  • 3時間以内に達成すべき目標:
    1) 乳酸値の測定
    2) 抗菌薬投与前に血液培養採取
    3) 広域スペクトラム抗菌薬を投与
    4) 血圧低下または乳酸 4mmol/L以上があれば晶質液を30 mL/kgで投与
  • 6時間以内に達成すべき目標:
    5) 初期輸液に反応しない血圧低下に対して、平均動脈圧65mmHg以上を目標に昇圧剤投与
    6) 十分な輸液を行なっても血圧低下が持続する、または乳酸の最初の値が4mmol/L (36 mg/dL)以上であれば、CVP、中心静脈酸素飽和度(ScvO2)を測定する
    7) 最初の乳酸の値が上昇していれば、再測定を行う
  • ガイドラインにおける蘇生の定量的目標は、CVP ≥8 mmHg、 ScvO2 of 70%、乳酸の正常化である

A. 初期蘇生

  • 1. 敗血症による組織低灌流のある患者(初期輸液蘇生後も低血圧が持続する、または血中乳酸濃度が4 mmol/L以上)に対するプロトコル化した定量的な蘇生 (grade 1C)。蘇生を開始して6時間以内に以下の目標を達成すべきである;
    1. 中心静脈圧 8–12 mm Hg
    2. 平均動脈圧 (MAP) ≥ 65 mmHg
    3. 尿量 ≥ 0.5 mL/kg/hr
    4. 中心静脈(上大静脈)酸素飽和度 ≧ 70%、または混合静脈血酸素飽和度 ≧ 65%
  • 2. 乳酸が上昇している患者では正常化させるべく蘇生を行う(grade 2C)。
B. 敗血症の検索とパフォーマンスの改善
  • 1. 早期治療を行うために、重症敗血症の可能性のある患者はルーチンでスクリーニングを行う (grade 1C)。
  • 2. 患者の予後を改善するために、病院ごとに重症敗血症に対するパフォーマンスを改善する努力が必要である(UG)。
C. 診断
  • 1. 抗菌薬の開始が45分以上遅れるような状況でない限り、抗菌薬投与前に適切に培養検体を採取すべきである (grade 1C)。血液培養を2セット以上(好気ボトルも嫌気ボトルも)採取する。少なくとも1セットは経皮的に、もう1セットは挿入されて48時間未満であれば血管内カテーテルから採取してよい (grade 1C)。
  • 2. 侵襲性カンジダ症が鑑別に挙がる場合はβ-Dグルカン (grade 2B)、マンナン抗原および抗マンナン抗体 (2C)を利用しても良い。
  • 3. 感染源の検索のために画像検査を適切に行うべきである (UG)。
D. 抗菌薬治療
  • 1. 敗血症性ショック (grade 1B) 、重症敗血症 (grade 1C) の状態と認識したら1時間以内に有効な抗菌薬を経静脈的に投与せよ。
  • 2a. 初期治療には、病原微生物と思われる細菌 / 真菌 / ウィルスに対して有効であり、感染臓器と推定される部位へ十分移行する抗微生物薬を1つ以上選択する (grade 1B)。
  • 2b. 抗微生物薬のレジメンは毎日De-escalationが可能か評価を行う (grade 1B)。
  • 3. 初期には敗血症と判断したが後に感染の証拠が乏しいと判断された場合、プロカルシトニンや同様のバイオマーカーが低値であることをエンピリック治療の中止の判断材料としても良い (grade 2C)。
  • 4a. 好中球が減少している患者の重症敗血症(grade 2B)、アシネトバクターや緑膿菌のような難治性の多剤耐性菌による感染症 (grade 2B)の場合、併用療法を行うべきである。呼吸不全や敗血症性ショックを伴う重症感染症の患者では、緑膿菌菌血症のカバーのために広域のβラクタムにアミノグリコシドまたはフルオロキノロンを併用すべきである(grade 2B)。肺炎球菌菌血症を伴う敗血症性ショックの患者ではβラクタムとマクロライドを併用すべきである(grade 2B)。
  • 4b. エンピリックに開始した併用療法は3〜5日以上は継続すべきではない。感受性が判明すれば最適な抗菌薬の単剤による治療にDe-escalationすべきである (grade 2B)。
  • 5. 治療期間は典型的には7〜10日である。治療への反応が遅い患者、ドレナージできない感染源のある患者、黄色ブドウ球菌による菌血症の患者、真菌感染やウィルス感染、好中球減少を含む免疫抑制患者ではより長期間の治療が必要かもしれない (grade 2C)。
  • 6. ウィルスが原因の重症敗血症または敗血症性ショックの患者では可及的速やかに抗ウィルス薬を開始する (grade 2C)。
  • 7. 重症患者であっても感染症が原因ではないと判断すれば抗菌薬は使用すべきではない (UG)。
E. 感染源のコントロール
  • 1. 緊急にコントロールが必要と思われる感染源の有無について可及的速やかに診断 / 除外を行い、可能であれば診断がついてから12時間以内に感染源のコントロールを行う (grade 1C)。
  • 2. 感染性膵臓周囲壊死が感染源である可能性があるときでも、感染組織と非感染組織の境界がはっきりするまで待ってから外科的介入をすべきである (grade 2B)。
  • 3. 重症敗血症患者で感染源のコントロールが必要な場合、有効な処置の中で最も侵襲が少ないものを選択すべきである(例:膿瘍に対して外科的ドレナージよりも経皮的ドレナージ) (UG)。
  • 4. 血管内カテーテルが重症敗血症や敗血症性ショックの感染源である可能性があれば、他の血管内カテーテルを確保できた時点ですぐに抜去すべきである(UG)。
F. 感染予防
  • 1a. VAPを減らすための方法としてSOD(Selective oral decontamination)とSDD(Selective digestive decontamination)を行うべきである。この感染防止策は病院やこの方法が有効と考えられる施設で行って良い(grade 2B)。
  • 1b. 鼻咽頭の除菌のために口腔内のグルコン酸クロルヘキシジンを塗布することでICUの重症敗血症患者のVAPのリスクを減らすことができる (grade 2B)。
G. 重症敗血症の輸液療法
  • 1. 重症敗血症や敗血症性ショックの患者の初期蘇生には晶質液を用いるべきである (grade 1B)。
  • 2. 重症敗血症や敗血症性ショックの患者の蘇生にHESを用いるべきではない(grade 1B)。
  • 3. 蘇生に晶質液を大量に必要とする重症敗血症や敗血症性ショックの患者ではアルブミンの点滴を行う (grade2C)。
  • 4. 敗血症による組織低灌流と血管内容量減少のある患者の初期輸液は晶質液を30ml/kg以上は投与すべきである(部分的に相当量のアルブミンを投与しても良い)。患者によってはより早い速度でより大量の輸液が必要になる (grade 1C)。
  • 5. 初期輸液は動的指標(脈圧やSVVの変化)や静的指標(動脈圧、心拍数)のいずれかで判断された血行動態の改善が得られるまでは継続すべきである(UG)。
H. 昇圧剤
  • 1. 昇圧剤はまず平均動脈圧65mmHgを目標に投与する (grade 1C)。
  • 2. 昇圧剤の選択はノルアドレナリンが第一選択薬である (grade 1B)。
  • 3. 十分な血圧が保てない場合は(ノルアドレナリンに追加して、あるいは代替薬として)アドレナリンを用いる (grade 2B)。
  • 4. 平均動脈圧の上昇やノルアドレナリンの減量の目的で、ノルアドレナリンに加えてバソプレシン0.03単位/分を投与しても良い(UG)。
  • 5. 敗血症による血圧低下のある患者に最初に選択する昇圧剤として低用量バソプレシンは推奨されない。0.03-0.04単位/分以上のバソプレシンは(他の昇圧剤で平均動脈圧が上昇しないなどの)サルベージ治療として温存すべきである(UG)。
  • 6. ノルアドレナリンの代替薬としてドパミンを用いるのは(頻脈性不整脈や徐脈のリスクが低い患者など)極めて限られた患者に対してのみである (grade 2C)。
  • 7. フェニレフリンは(a)ノルアドレナリンによって重症不整脈が起こっている場合、(b)心拍出量は高いのに血圧が低い場合、(c)強心剤/昇圧剤を併用したり低用量バソプレシンを投与しても平均動脈圧が目標値を達成できない場合、以外は推奨されない(grade 1C)。
  • 8. 低用量ドパミンを腎保護作用目的で使用すべきではない (grade 1A)。
  • 9. 昇圧剤を必要とする患者には可能であれば全例動脈ラインを挿入すべきである(UG)。
I. 強心薬治療
  • 1. (a)心充満圧が上昇しているが心拍出量が低いなど心筋障害が示唆される場合、(b)十分な血管内容量と平均動脈圧が保たれているのに組織低灌流が持続している徴候がある場合、であれば昇圧剤に加えてドブタミンを20μg/kg/分で投与を試しても良い (grade 1C)。
  • 2. すでに正常の心係数が保たれている状況では強心剤を使用すべきではない (grade 1B)。
J. コルチコステロイド
  • 1. 十分な輸液と昇圧剤によって血行動態が安定した成人の敗血症性ショック患者ではハイドロコルチゾンを静脈内投与すべきではない。これらによっても血行動態が安定しない場合には、ハイドロコルチゾン200mg/日の静脈内投与を推奨する (grade 2C)。
  • 2. 成人の敗血症性ショック患者にハイドロコルチゾンを投与すべきかどうか判断するためにACTH負荷試験を行うべきではない (grade 2B)。
  • 3. 昇圧剤が不要となればハイドロコルチゾンは減量すべきである (grade 2D)。
  • 4. ショックではない患者にステロイドは投与すべきではない(grade 1D)。
  • 5. ハイドロコルチゾンを投与する場合は、持続投与で行うべきである (grade 2D)。
K. 血液製剤の投与
  • 1. 組織低灌流が改善し、心筋虚血や重度の低酸素、急性出血、虚血性心疾患などの状況がなければ赤血球輸血はHb < 7.0g/dL以下の場合にのみ行い、Hbは7.0-9.0g/dLを目標値とすべきである (grade 1B)。
  • 2. 重症敗血症に関連した貧血の治療にエリスロポエチンを使用すべきではない(grade 1B)。
  • 3. 出血や侵襲的な処置の予定がなければ血液検査上の凝固異常の補正を目的に新鮮凍結血漿を投与すべきではない (grade 2D)。
  • 4. 重症敗血症や敗血症性ショックの患者の治療にアンチトロンビン製剤を使用すべきではない (grade 1B)。
  • 5. 重症敗血症の患者では、明らかな出血がない患者では10000/mm3以下、出血のリスクがある患者では20000/mm3以下で血小板の投与を行う。活動性出血のある患者、外科的処置や侵襲的処置を行う患者では血小板数が50000/mm3以上あることが望ましい (grade 2D)。
L. 免疫グロブリン
  • 1. 重症敗血症や敗血症性ショックの患者の治療にIVIGを投与すべきではない (grade 2B)。
M. セレン
  • 1. 重症敗血症の治療にセレンの静脈内投与は推奨されない (grade 2C)。
N. rhAPCに関する推奨の歴史
  • さようならプロテインC
  • A history of the evolution of SSC recommendations as to rhAPC (no longer available) is provided.
O. 敗血症に伴うARDSの人工呼吸管理
  • 1. 敗血症に伴うARDS患者では人工呼吸の1回換気量を6mg/kgに設定すべきである (grade 1A vs. 12 mL/kg)。
  • 2.  ARDSの患者ではプラトー圧を測定し、初期の上限は受動的な肺膨張時には ≤30 cm H2Oとすべきである (grade 1B)。
  • 3. 呼気終末時の肺胞虚脱を防ぐためにPEEPを適用すべきである (grade 1B)。
  • 4. 敗血症に伴う中等度〜重症ARDSではPEEPは低めよりも高めに設定すべきである (grade 2C)。
  • 5. 重症難治性低酸素血症の敗血症患者ではリクルートメント手技を行うべきである (grade 2C)。
  • 6. 敗血症に伴うARDSでP/F比が100mmHg以下の患者では、経験の豊富な施設であれば腹臥位への体位変換を試しても良い (grade 2B。
  • 7. 人工呼吸管理中の敗血症患者では誤嚥のリスクを減らしVAPを防ぐために30〜45度頭部を挙上すべきである (grade 1B)。
  • 8. 敗血症に伴うARDSの患者でリスクよりも利益が上回る場合には非侵襲的マスク換気(NIV)を慎重に使用しても良い(grade 2B)。
  • 9. 人工呼吸管理中の重症敗血症にはウィーニングのプロトコルを適用し、以下のクライテリアを満たせば人工呼吸を離脱できるかどうかSBT(spontaneous breathing trials)で評価を行う。
    1. 覚醒できる
    2. 血行動態が安定している
    3. 今後重症になりうる合併症がない
    4. PEEPの設定が低い
    5. マスクや鼻カヌラによる酸素供給でも十分な程度にFiO2が低い
  • SBTが成功すれば抜管を考慮すべきである (grade 1A)。
  • 10. 敗血症に伴うARDS患者にルーチンで肺動脈カテーテルを使用すべきではない (grade 1A)。
  • 11. 組織低灌流の所見のない敗血症に伴うARDS患者では輸液は控えめの方が良い (grade 1C)。
  • 12. 気管支痙攣のような特別な適応がなければ、敗血症に伴うARDS患者ではβ2作用薬を治療として用いるべきではない (grade 1B)。
P. 敗血症における鎮静、鎮痛、筋弛緩
  • 1. 人工呼吸管理中の敗血症患者では持続あるいは間欠的な鎮静は最小限にすべきである (grade 1B)。
  • 2. 神経筋遮断薬は中止後も神経筋遮断作用が遷延するため敗血症に伴うARDS患者に対する投与は可能な限り避けるべきである。神経筋遮断薬を使用する場合は必要時に間欠的に投与するか、持続投与する場合は遮断効果の評価のために四連刺激train-of-fourを行うべきである(grade 1C)。
  • 3. 早期の敗血症に伴うARDSでP/F比が150mmHg以下の患者では短期間(48時間以内)の神経筋遮断薬の使用を推奨する(grace 2C)。
Q. 血糖管理
  • 1. 重症敗血症でICUに入室している患者に対してはプロトコル化した血糖管理を行い、2回連続で血糖が180mg/dl以上であれば直ちにインスリンの投与を行う。このプロトコル化したアプローチでは血糖値の上限は110mg/dl以下と厳しくするよりも180mg/dl以下と設定した方が良い (grade 1A)。
  • 2. 血糖値とインスリン量が安定するまでは1〜2時間毎に血糖を測定し、安定すれば4時間毎に測定すべきである (grade 1C)。
  • 3. ベッドサイドでの毛細血管血による血糖値測定は動脈血や血漿の糖を正確には反映しないことがあり解釈に注意を要する(UG)。
R. 腎代替療法
  • 1. 急性腎不全を伴う重症敗血症患者では、CRRT(持続的腎代替療法)と間欠的血液透析の効果は同等である(grade 2B)。
  • 2. 血行動態が不安定な敗血症患者では輸液管理を円滑にするため間欠透析よりもCRRTを選択すべきである (grade 2D)。
S. 重炭酸治療
  • 1. 低灌流による乳酸血症でpHが7.15以上の患者に血行動態の安定化や昇圧剤の減量の目的で重炭酸ナトリウムを投与すべきではない (grade 2B)。
T. 深部静脈血栓予防
  • 1.  重症敗血症の患者に対しては静脈血栓の予防のために毎日予防投与を行うべきである(grade 1B)。これは低分子ヘパリンを連日皮下投与が良い (grade 1B vs 未分化ヘパリン1日2回投与、grade 2C vs 未分画ヘパリン1日3回投与)。CCrが30mL/min以下であれば、ダルテパリン (grade 1A)または腎に代謝されにくいタイプの低分子ヘパリン (grade 2C)、または未分画ヘパリン (grade 1A)を用いるべきである。
  • 2. 重症敗血症患者は可能な限り薬剤と間欠的空気圧迫装置による併用で予防すべきである(grade 2C)。
  • 3. 血小板減少、重度の凝固異常、活動性出血、最近の脳出血の既往などヘパリンの使用が禁忌である敗血症患者では薬剤による予防はすべきではない (grade 1B)が、弾性ストッキングや間欠的空気圧迫装置による機械的な予防は禁忌でない限り行うべきである。リスクが減少すれば薬剤投与を開始すべきである (grade 2C)。
U. ストレス潰瘍予防
  • 1. 出血のリスクファクターのある重症敗血症や敗血症性ショックの患者に対するストレス潰瘍の予防としては、H2ブロッカーまたはプロトンポンプ阻害薬を使用すべきである (grade 1B)。
  • 2. ストレス潰瘍の予防には、H2ブロッカーよりもプロトンポンプ阻害薬の方を用いるべきである(grade 2D)。
  • 3. リスクファクターのない患者には予防投与はすべきではない(grade 2B)。
V. 栄養
  • 1. 重症敗血症や敗血症性ショックと診断すれば、絶食や静脈内に糖を投与するよりも、可能であれば48時間以内に経口または経腸栄養を開始すべきである(grade 2C)。
  • 2. 最初の週は十分なカロリーを投与するよりも、最大500kcal/日程度の少なめの投与の方が望ましい(grade 2B)。
  • 3. 重症敗血症や敗血症性ショックと診断されてから7日以内に、完全静脈栄養単独や静脈栄養と経腸栄養を組み合わせるよりも、グルコース静脈内投与と経腸栄養を行うべきである (grade 2B)。
  • 4. 重症敗血症患者には免疫賦活作用のある物質の補充は行う必要はない(grade 2C)。
W. ゴール設定
  • 1. 治療のゴールと患者の予後について、患者本人や家族と話し合うべきである(grade 1B)。
  • 2. 治療のゴールは治療と終末期医療を組み合わせて考え、必要であれば緩和ケアの原理なども活用すべきである(grade 1B)。
  • 3. 治療のゴールは可能な限り早く設定し、ICU入室から72時間を過ぎてはならない(grade 2C)。

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