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2012年7月15日 (日)

新感染症対応訓練

国立国際医療研究センターDCCの忽那です。
昨日、DCCの新感染症病棟にて新感染症対応訓練が行われました。

国立国際医療研究センターは特定感染症指定医療機関に指定されており、当院以外には成田赤十字病院、りんくう総合医療センターが指定されています(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02.html)。
新感染症が疑われる患者が発生した場合にはまずはDCCに搬送される可能性が高いというわけです。
日本で輸入ラッサ熱症例が報告されて早20年が経ちますが(ちなみに本邦初のラッサ熱患者の主治医は当院ACCセンター長の岡先生だったそうです)、いつ次の新感染症が日本に持ち込まれてもおかしくないということで、定期的にDCCではトレーニングが行われています。
今回は強毒型新型インフルエンザが発生したと想定して訓練が行われました。

まずはPPEを着用します。

Dscf1141

P1200206

2ヶ月前にも新人対象の訓練で着用していたので、まあまあスムーズに着れました。
調子に乗って写真を撮ってもらう忽那。
この時点ではまだ余裕があります。

Dscf1152

DCCの氏家無限先生と忽那。
訓練なのに女子高生のようにはしゃいで記念撮影する2人。
数十分後にはこんな余裕はなくなります。

Dscf1157

ちゃんと着用できているか、ICNさんから姑のような厳しいチェックが入ります。
忽那はPPEはちゃんと着れていましたが「うーん、もうちょっとやせたら?」というPPEとは全く関係ない指導を受けました。ありがとうございました。

そしていよいよ新感染症病棟に移って、実際の患者さんへの対応をシミュレーションします。
看護師さんはバイタルを測ったり、身の回りのお手伝いなど。
そして、忽那は点滴確保を行います。

Dscf1161

華麗にルートを確保する忽那。
実はこの模擬患者人形には特殊な粉が塗りたくられていて、処置を終えて部屋を暗くしてライトで照らしてみると・・・体のあちこちに粉が付いていることが明らかに!
なるほど・・・これは分かりやすい。
ちょっとした処置でもけっこう付いています。

Dscf1164

というわけで、実習終了・・・いやーいい汗かいたなあ・・・と思いきや、忽那だけ別室に待機を命じられるという謎の展開に。
いや、もうPPEめっちゃ熱いんで汗だくなんですけど。
早くこれ脱いでビール飲みたいんですけど!!
やばい・・・熱いし息苦しい・・・意識が遠のく・・・母ちゃん親孝行できなくてすまんかった・・・。

とか言ってたら、司令部から突然模擬患者人形が急変したとの連絡が!
呼吸状態が悪化しているらしい。
あまりそんな風には見えないんですが。
まあ空気を読んで迅速に対応を開始する我々。
じゃあまずは酸素を投与しましょう(ついでに忽那にも酸素投与してほしい)。

Dscf1186

リザーバー付マスクでも酸素化が改善せず、バッグバルブマスクで換気・・・無情にもそれでも酸素化は改善しない・・・この展開はまさか・・・?

「先生、挿管しましょう」

嗚呼、やっぱり・・・言うと思った・・・。
いや、つーかこの格好で挿管って無理でしょ・・・。
まあでもそうも言ってられないし・・・。

Dscf1195

モニターと救急カートを持ってきてもらって、挿管の準備。
あーヤバい。食道挿管したら胸郭が膨らまん人形らしいし、マジで入らんかったらどうしよう。

Dscf1200

とか心配してましたが、サクッと挿管。
やるときはやる男だぜオレはみたいな。
などと悦に浸っている間もなく今度は心肺停止・・・えっ、まさかこの格好で心肺蘇生もするんでしょうか・・・。
この状態で胸骨圧迫とかマジで自分が心肺停止になりそうなんですけど・・・。

Dscf1205

というわけで、汗だくになりつつ新感染症対策訓練は終了しました。
確実に1kgは痩せましたね(※ただの脱水です)。
この後、家で飲んだビールは美味かったです・・・。おかげで訓練前よりも太ったと思います。

しかしよく考えたら、確かにPPEを装着して挿管したり心肺蘇生したりしないといけないときが来るかもしれないわけで、いつ発生してもおかしくない新感染症に対して、あらゆる状況を想定して対応できるようにしておくことが大事なのだと改めて感じさせられました。

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