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2012年2月27日 (月)

踊るトリコモナス

市立奈良病院の忽那です。

隔週で奈良医大の細菌検査室にお邪魔している忽那ですが、そこでは細菌検査室長の佐野さんと一緒にその日提出された検体のグラム染色を見てアセスメントをするという「グラム染色千本ノック」が行われています。

忽那「えーと・・・グラム陰性桿菌で、膣分泌液なので・・・モビリンクスですか?」
佐野「いや、これは染色性が悪いだけなのじゃ。たぶんラクトバチラスなのじゃ。モビリンクスはもうちょっと三日月っぽいのじゃ」

と1枚1枚、自分のアセスメントと佐野さんのアセスメントを照らし合わせて修正していくという、傍から見ると星飛雄馬と星一徹のような光景ですが、それをときどき当ブログ管理人が星明子のように覗きに来ます(管理人は単に珍しい検体を探しに来ているだけですが)。
そんなグラム染色千本ノックで膣分泌液シリーズを眺めていたときのこと・・・

忽那「ギャー!佐野さん・・・なんか・・・なんか変なのがいます!(ガタガタ)」


1


佐野「フム・・・慌てるでない・・・これはトリコモナスなのじゃ」
忽那「トト、トリコモナスだって〜!(演技過剰)」


1_2


なんか虫体らしきものが2体。
その虫体からファッサ〜と出ているのが鞭毛で、トリコモナスに特徴的だそうです。
これがトリコモナス・・・そういえば今まで見たことなかったなあ・・・。


2


僕が興味深くスライドを眺めていると、佐野さんが染色前の検体を持ってきてくれました。
膣分泌液をスライドに塗り生食を垂らして直視下で見てみると・・・


Photo


うおおおおおおおおおお!
踊っとる!

って写真だけ見ても皆さんはよく分からないと思いますので(僕も分かりません)、動画で撮影してみました。
トリコモナスさんのダンスをどうぞご覧下さい。


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感染症」カテゴリの記事

コメント

すっごいすっごい!動画まで見せてもらっちゃいました。内科医をしていると、膀胱炎みたいな症状で来た人の中に、どうも膣炎っぽい人が来て、でも、内診はようしないし、尿中の浮遊物を染めてみたらガードネレラみたいなのが一杯見えて、クラミジアが潜んでいるかな?なんて思ってPCRしたりします。でも、トリコモナスなんてあまりお目にかかったことがなく、こりゃあ怪しい人は生鮮標本を見てみると良いですね。
 STDって、診療するのに気を使いますね。もしかして・・・という人に、‘秘め事’のことを尋ねて、自分は相手は一人なのに、もしかしてそうだったら・・・相手の事を疑っちゃう、二人の関係に暗雲が立ち込めるかもしれず。でも、何にも云わずに検査をするわけにもゆかず、検査をする側は、人情的には「陰性であれ!」という気持ちと、「これこそ陽性かも!」という気持ちが混在して、複雑な気持ちの診療です。

個人的に、トリコモナスの踊りに無意識で流れるBGMはホラー系だったのですが…、

実はトリコモナスさんは陽気なステップを踏んでいたんですね(笑)


アカデミックかつ繊細な話の後に申し訳ありません…汗

三省先生

先生のおっしゃるようにSTDって繊細な問題も抱えてますよね。
人情的には「陰性であれ!」と僕も思ってますが、トリコモナスのダンスは正直なところ盛り上がりました。
医師としての気持ちと臨床微生物学好きとしての気持ちが葛藤しております。

たにけん先生
あの華麗なダンスはやはり陽気なBGMでしょう。
ええ。

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