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2011年2月23日 (水)

出たてのペンティアムとメモリ2メガバイト

皆さん、忽那先生こんにちは。
遅いPCって、時々簡単なことを二つくらい同時にしようとすると固まって止まっちゃいますよね。ああいうときって、本当は待つのが一番なんだけど、あせっちゃってさらに何かプログラムを立ち上げようとかしたり。
今の私の頭の中もまさにそんな状態です。
1つ、2つと仕事がたまってくると、だんだん仕事をするスピードそのものが極端に遅くなります。
これって何ででしょうね?
一つはやっぱり加齢のせいじゃないか、と思います。
数年前から物忘れが激しい。
ここ数ヶ月はPCを忘れたり、電車で座る座席を間違えたり(こないだは1日に2回間違えた)。
このような疾患に
若年性認知症
若年性アルツハイマー
クロイツフェルトヤコブ
うつ病
などがあります。
うー。どれも嫌だな。

というわけでブログに記事をポストしない言い訳でした。
忽那先生、引き続き頑張ってください。ID Conferenceは先生の肩にかかっています。

2011年2月22日 (火)

無石性胆嚢炎

またしてもくつなです。
「おまえばっかり書きやがって、そろそろ空気読めや」という声が聞こえてきそうな気がしますが、気のせいだと思うのでまたしてもくつなが投稿してもよろしいでしょうか。
いいかげん僕ばっかり書いているので管理人先生が投稿されるまで待ち続けようかとも思いましたが、管理人先生はご多忙のようですので、今回もくつなでお赦しください。

さて、無石性胆嚢炎の症例を経験しました。

症例は頭部外傷で脳神経外科に1ヶ月以上入院中の80台男性で、前日より活気がなくなり、本日発熱があったとのこと。
胸部レントゲンと尿検査では異常なく、カテーテルも入っていない。下痢もない。
フォーカス不明の発熱ということで当科(僕しかいませんが)にコンサルトがありました。
診察してみると、右季肋部痛の訴えがあり、Murphy's signも陽性。
簡易のエコーで胆嚢を見てみると、胆石はないものの、パンパンに腫れているので消化器内科にコンサルトし、外科と相談の上、PTGBDを行うことになりました。

院内の発熱の原因としての急性胆嚢炎を自分で診断したのは本例が2例目なんですが1例目は救命センターで後期研修をしていたときの急性動脈閉塞症の患者でした。
当時は「入院中に胆嚢炎・・・まあそういうこともあるのかなあ・・・」とたまたま合併したくらいに考えていたのですが、実は病院内感染症として胆嚢炎(特に無石性胆嚢炎)は重要なんだバカヤロウと昔の自分に教えてあげたい気分です。
というわけで、本日は無石性胆嚢炎について簡単にまとめてみました。

Mandellによりますと、

無石性胆嚢炎は胆嚢炎 の症例の2-15%の症例でみられる。胆石を伴わず、その他の基礎疾患(重篤な外傷・熱傷、敗血症、HIV感染症、免疫抑制状態、糖尿病、胆道以外の部位 の術後、分娩など)が背景にあることが多い。これらの基礎疾患によって胆嚢壁の虚血や胆道の閉塞が起こりやすくなり、胆嚢壁の炎症や壊死を起こす

とあり、さらにUpToDateを見てみると、

・無石性胆嚢炎は、様々な因子によって起こる胆嚢の急性の壊死性炎症性疾患である。急性胆嚢炎の約10%を占めるとされ、死亡率が高い。無石性胆嚢炎は、以下のような様々な基礎疾患・病態と関連している。

  • 熱傷
  • 分娩
  • コレステロール塞栓
  • 冠動脈性心疾患
  • 糖尿病
  • 免疫抑制状態
  • 感染症
  • 外傷
  • 人工呼吸器
  • 鎮静剤の投与
  • 複数回の輸血
  • 胆道系以外の部位の手術
  • 敗血症 / 低血圧
  • TPN
  • 血管炎

・治療は迅速に行わなければならない。血液培養を採取した後に、広域スペクトラムの抗菌薬を投与する。無石性胆嚢炎であれば、Escherichia coli, Enterococcus faecalis, Klebsiella, Pseudomonas, Proteus species,  Bacteroidesなどが起炎菌となりうる。
・最適治療は胆嚢摘出術である。
・バイタル不安定な重篤患者では手術はできない。このような患者ではPTGBDなどを行うべきである。
・死亡率は基礎疾患や原疾患の術後の状態によるが、市中感染では10%と低いのに対し、重症患者での無石性胆嚢炎では90%にも及ぶ。死亡率は診断率の速さにもよる。特に重症患者では診断の時点で胆嚢壊死、壊疽、穿孔が認められることも多い。

Reviewも斜め読みしました。
Acute acalculous cholecystitis.
Gastroenterol Clin North Am. 2010 Jun;39(2):343-57
PMID: 20478490
まあだいたい同じようなことが書かれています。たぶん。

今回は腹部診察時に患者さんが顔をしかめてくれたので診断できましたが、意識障害のある患者で、なおかつ入院経過中に薬剤性肝障害なんかもあるような症例では診断に難渋しそうです。
院内の発熱の原因として胆嚢炎も忘れずに、という自戒を込めて書いてみました。

参考:
Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases 7th ed.
UpToDate 18.3 Acalculous cholecystitis

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