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2011年8月16日 (火)

院内でバンコマイシンを測ろう

市立奈良病院の忽那です。

皆さんはバンコマイシン(VCM)の血中濃度は院内で測定できるのが当たり前だと思っていませんか?
いえいえ、測定できない病院も日本にはたくさんあるんです。
実は市立奈良病院もつい先日まで外注で測定していました。

しかし、外注で測定していると、当然のことながら結果が帰ってくるまでに時間がかかります。
VCMを投与しているような患者さんは重症な方が多いですし、そのような方のトラフのコントロールは厳密に行われて然るべきですが、当院ではその日の朝に採血しても結果が出るのが翌日の夕方だったりします。
これはかなりストレスフルです。
週末に提出した検査が週明けに帰ってきて、トラフが50μg/mlとかだったりするとかなりへこみます(そこまで外れることは稀ですが、ときどきあります)。

というわけで、VCMを院内で測定できないかと模索しておりました。
そしてなんと!市立奈良病院でも院内でVCMが測定できるようになりました。

ソオオオオオオオオオオオオオオオイ!

いや、まあ皆さんのいらっしゃる病院では当たり前かもしれませんが、ウチの病院にとっては非常に大きな一歩です。

1_2 参考にしたのはレジデントノート増刊「感染症専門医がいなくても学べる、身につく 感染症診療の基本」という本です。

この中で武蔵野赤十字病院の本郷先生が「実はVCMは院内で簡単に測定できちゃうんだぜ!」という衝撃の事実を記載されておりました。
空いているスロットさえあればナトリウムとかカリウムを測定する機械でVCMも測定できるそうです。
さすがに市立奈良病院でもナトリウムとカリウムは院内で測定しております。

さっそくこの本を持って検査室に乗り込んだところ「ああ、できますよ。つーか簡単にできます」との返事が。
「じゃあ何で今まで外注だったんだよおおおおおおおおおお!」という思いは心にそっとしまい「ではぜひお願いします。患者さんの予後がきっと変わってきますから」「あの有名な本郷先生も院内で測定するべきだとおっしゃってます(拡大解釈)」「採算が合うように医師側にも協力してもらいます」などと真摯に頼み込み、この度測定できるようになりました。

ソオオオオオオオオオオオオオオオイ!(流行らないかなコレ)

というわけで、ある程度測定回数が多くないと採算が合わないといったこともあるかと思いますが、もし皆さんがVCMが測定できない病院で勤務されているのであれば、一度検討してみてはいかがでしょうか。

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コメント

本の第一章で青木先生や有名な先生方が感染症教育について議論されていたので、この本買っちゃいました。
でも、その先の内容は、VCMの測り方とかガチで現場の話なので、ついていけず今は第一章だけ読んで置いてあります。
第一章だけでも価値があるかなと思いました。soccer

K. T.先生
コメントありがとうございます。
あの本のガチな部分は、むしろ私のような一人感染症医には熱い内容で、心の一冊になっています。
全体を通して素晴らしい本ですねアレは。

くつな先生は、感染症専門医ってまだとってないんでしたっけ?

感染症専門医はまだ取っていなくて来年受ける予定ですので「感染症専門医がいなくても〜」という本が市立奈良病院に置いてあっても全く問題はないと思われます。
ちなみに来年は仏像検定も一緒に受けようと思っています。

そうか、まだだったか。
じゃあその本があってもしょうがないな。
ちなみにオレも買ったが。

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