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2011年8月11日 (木)

観察日記①黄色ブドウ球菌が培地に生えてくるまで

市立奈良病院の忽那です。

我々が細菌検査に検体を提出した後、どうなっているのか皆さんは御存知でしょうか。
簡単に言うと、提出したその日は検体を培地に塗って、寝かせておいてコロニーが形成されるのを待つのです。
培地を翌朝まで孵卵器に入れておくと、朝にはコロニーが形成されています。

しかし、教科書にはそう書いていますが我々は実際にコロニーができている様子をみているわけではありません。
ひょっとしたら夜中にリトルピープルが現れて、培地に卵を産み付けているのかもしれません。
我々は巨大な何かに騙されているのかもしれない・・・。
そんなことが気になって眠れナイトを過ごしている32の中年男子。
自ずと酒の量が増えていきます。

そういうわけで、先日管理人先生に血液寒天培地をいただいてきました。
これに忽那の鼻腔に突っ込んで採取した検体から生えてきた黄色ブドウ球菌を塗って、翌朝まで観察してやろうじゃないか!というわけです。
一応断っておきますが、忽那は決してヒマなわけではありません。
しかしまあ、好奇心が勝ってしまい、こういうムダなことをしてしまうわけです。

まずは、培地に膿汁を塗ります。
ちなみに黄色ブドウ球菌なので室温で二酸化炭素がなくても生えてくるはずです。

Img_0945_2

この培地を、白い紙の上に貼り付けます。

P1170740_2

おおっ、日本国旗!
他意はありませんので、もし左翼の方がこのブログを読んでいても炎上させないでください。

で、これを壁にかけて固定して、iPhoneを三脚で撮影できるように設置します。
さらに露出が狂わないようにライトを常に当てておきます。

P1170742_2

何やら怪しいことを始めようとしている夫と見て、妻は諦念の表情を浮かべていますが、気にせず続行。
培地とカメラの設置はこれでOK。
次にiPhoneの設定です。

P1170744_2

今回使ったアプリは「Time Lapse」というものですが、インターバル撮影ができるものであれば何でも良いと思います。
2分間隔で撮り続けるように設定して、焼酎をかっくらい就寝します。

翌朝、二日酔いで起きてみると・・・

Img_1230_2

おおっ、生えてる!
何か菌っぽいのが生えてる!
やっぱりリトルピープルの仕業じゃなかったんだ!

というわけで、iPhoneで連続撮影をしたものを動画にしてみましたので御覧ください。
菌が生えてくる様子が分かる、感染症医にはヨダレものの映像です。




我ながら地味な動画だなあ・・・。

えーと、忽那は一応感染症の心得がある程度あるのでこういうことをやっても大丈夫なわけです。
危険なので皆さんはマネしないでください(誰もしないと思いますが)。

習作はこれにて終了。次は何しようかな・・・。

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コメント

カラフルな画鋲も含めて、すばらしいです!
ちなみに、感受性とかはどうなんでしょう?
MRSA?

ちなみに、当院では ”ケツカン”と呼んでます。いろいろ略語もご当地バージョンがあるようですね。

横浜のともこ先生

画鋲についてのコメントありがとうございます。

私の黄色ブドウ球菌は、何を隠そうMSSAです。
しかもβラクタマーゼを産生しないPCG感受性の無垢なヤツです。
汚れを知らない私にそっくりです。

というのは嘘で、MRSAでした。
SCCmecが汚れきってました。

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