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2010年6月19日 (土)

おむつは感染性ゴミなのか?

帰国後、ICTルームが感染対策室なるものにアップグレードされ、その室長を拝命しました。そこで、最近は感染症診療よりどちらかというと感染対策気味な毎日です。

それで、まあ色々とありまして、ご想像されるように色々と細々した問題があります。その中の一つを今日は取り上げたいと思いますが、タイトルに示すように「おむつは感染性ゴミなのか?」という話です。

パッとこの質問を受けたとき、皆さんはどのように考えられるでしょうか?

病院から出るおむつを感染性ゴミとして考える根拠として、平成21年5月に、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部が出している「感染性廃棄物処理マニュアル」なるものがあり、この43ページに、感染症法の分類別に紙おむつを感染性として取り扱うか、非感染性として取り扱うか、という驚きの表があります。A群溶連菌咽頭炎がオムツを介して感染するのだろうか、という疑問もありますが。

一方、「家庭のおむつは感染性とか非感染性とか分けないのに」とか「おむつまで感染ゴミで出していたら、病院が負担するゴミ処理費用が大変なことになる」という反対意見もあります。

皆さんの病院・医院・施設では、おむつは感染性ゴミでしょうか、非感染性ゴミでしょうか?ご意見を広く賜りたいと思います(コメント下さるときは、できれば病床数と属性:大学病院とか公立病院とかを書いて頂けると、色々と調査中のウチの事務の方々が喜ぶと思います)。

感染症センターホームページ、更新中!

もう1週間以上たってしまいましたが、6月9日のエントリーの、CAPD患者の排液から分離されたアプリコット色のコロニーを呈する、スライドカルチャー写真はFusarium(フサリウム)だろう、ということでした。

Konemannによると、Fusariumのコロニーはcottony or wooly(またはfluffy or granular、あるいはdownyとも表現される)でdistinctive lavender, rose-red, or magentaな表面とreverse-side pigmentationであると表現されています。

Fusariumは、AspergillusやScedosporiumと同じ"hyaline mold"に属し、その特徴は、macroconidiaおよびmicroconidiaの双方を持つことです。特にmicroconidiaの方は、Acremonium属のmicroconidiaと非常に似ており、一部の専門家は、Fusarium属とAcremonium属をほぼ同等のものとして見ています。

同定のキーになるのは、長めのカヌー型(またはバナナ型)をしたmacroconidiaで、なかは3から5個程度の隔壁で仕切られています。

ヒトに病原性をもつFusariumの中で最も多いのはF.solaniで50%ほどを占めます。あと20%がF.oxysporum、もう20%がF.verticillioidesです。

危険因子としては、長引く好中球減少症、GVHD、ステロイドなどがあり、治療はアムホテリシンBまたはボリコナゾールが推奨されています。

Fusariumの死亡率は60~80%と高く、予後は基本的に好中球数の回復具合と相関します(この辺はTrichosporonも一緒ですね)。

で、この写真は本当に Fusarium spp. なのでしょうか…。

ところで最近はブログの更新より感染症センターのホームページの更新にいそしんでおります。研究会・学会ページなども充実しておりますので(他人のため、というよりは、身内の抄録〆切の徹底のために使ってるが)、是非一度ご覧ください。

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