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奈良医大感染症センターでは医師を募集しています & ブログ開設しました

奈良県立医科大学感染症センターでは平成24年度、当科で働いていただける医師を募集しております。
詳しくは当科ホームページをご覧ください。
また当科のブログも開設しております。こちらもご愛顧くださいますようお願いします。

2016年6月 1日 (水)

【急告・会場変更!】 6月4日(土)IDATENケースカンファレンス開催!(成人・小児ダブルトラック)

先日ご案内した下記カンファレンスですが、会場が変更になりました。新しい会場は以下の通りです。

 

会 場フクラシア東京ステーション 会議室GH

 100-0004東京都千代田区大手町2-6-1朝日生命大手町ビル5F6F
     https://www.fukuracia-tokyo.jp/

IDATENの代表的活動の一つでありますIDATENインタラクティブケースカンファレンス(第45回)が今週6月4日(土)に開催されます。直前になりましたので再度のご案内をいたします。今回は倉敷中央病院感染症科の上山伸也先生に特別講演をお願いしています。またケースカンファレンスは成人と小児に別れて行うダブルトラックです。

日時:6月4日(土)13時30分~(13時開場)
会 場
フクラシア東京ステーション 会議室GH

 100-0004東京都千代田区大手町2-6-1朝日生命大手町ビル5F6F

 

特別講演
演者:倉敷中央病院感染症科/感染制御室 上山伸也先生
演題:感染症科は一日にして成らず~信頼される感染症科、ICTの作り方~

ケースカンファレンスはダブルトラック(成人、小児)です。

成人トラック
オーガナイザー:帝京大学 松永直久先生

症例提示1:自治医科大学附属病院感染症科
症例提示2:順天堂大学総合診療科
症例提示3:神戸医大学感染症内科

小児トラック
オーガナイザー:東京都立小児総合医療センター 堀越裕歩先生

症例提示1:諫早総合病院ほか
症例提示2:東京都立小児総合医療センターほか
症例提示3:聖路加国際病院

学生の方も、研修医の方も、ベテランの方も、看護師の方も、薬剤師の方も、検査技師の方も、その他の方々も、皆様是非奮ってご参加ください!

2016年4月16日 (土)

Internal Medicineのすすめ

ID conference読者(そんなひとまだいるんかな)の皆さま

DCCの忽那です。
大変ご無沙汰しております。
 
現在、日本内科学会が開催中のようでして、私の周辺も認定医または専門医更新のためのお布施(とりあえず会費だけ払って更新単位ゲット)をしている方もいらっしゃいます。
かくいう私も数年前までお布施をしておりました。
しかし、当たり前ですがお布施にはお金がかかります。
また会場までの移動もばかになりません。
お布施はまさに修行とも言えるほど過酷なものなのであります。
 
私からの提案なのですが、もっと楽に更新しようではありませんか。
Internal Medicineの"PICTURES IN CLINICAL MEDICINES"を狙いましょう。
そう、日頃から撮りためているClinical Pictureを解き放つときが来たのですッ!!
以下は私が投稿して掲載されたものです(さりげない自慢)。
 
Kutsuna S, Kawabata H, Ohmagari N. Imported Lyme disease. Intern Med. 2015;54(6):691.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25786470
3
 
Kutsuna S, Ohmagari N. Dengue fever. Intern Med. 2014;53(15):1727.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25088899
 
2
 
Kutsuna S, Hayakawa K, Ohmagari N. Scarlet fever in an adult. Intern Med. 2014;53(2):167-8.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24429462
 
1
 
この3作品で更新単位30ポイントゲットッ!
認定医ならこれだけで余裕で更新できますッ!
ぶっちゃけ採用率は50%くらいですが、休日をムダにしないためにとりあえず出してみる価値はあるのではないでしょうか。
 
Clinical Pictureの撮影方法や投稿方法は、もちろんみるトレ感染症で!!(さりげない宣伝)
 
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2015年9月 2日 (水)

SHIKATEN夏合宿2015!

こんばんは.市立奈良病院 循環器内科のケシです.

管理人の全面的なご協力のもと,元(現?)ゲストライターのコバヤシ先生を中心にSHIKATEN夏合宿2015を開催したので、初投稿させていただきます!
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今年は8月29日,30日に市立奈良病院,東大寺と長谷寺の井谷屋で開催しました.
 
 
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まずは市立奈良病院で総合診療科のレクチャー.
1人の患者さんを色々な立場から診ていきます.
西村先生の司会のもと,市立奈良病院ならではの多様なレクチャーが繰り広げられました.
 
 
「市立奈良にSHIKAないカンファレンス」
 市立奈良病院 総合診療科  川口竜助先生,西村正大先生
        感染制御内科 佐藤公俊先生
 
■川口先生の緊急気管挿管
予定手術の時とは違う慌ただしくリスクのある状況で,エビデンスと経験を駆使してできるだけ安全な気道確保を目指します.
■佐藤先生の感染症
大切な感染症診療の基本を見直し,目の前の患者さんに当てはめて考える方法を確認しました.
フロアの感染症専門医たちも悩みながら,自分の考えを語ります.
■西村先生の高齢者診療
何かと判断に迷う高齢者診療.医師の意思決定に知らない間に影響を及ぼしていること,知らない間に見逃していることを認識することからはじめます.
 
 
001 奈良と言ったらシカ!? 奈良と言ったらお寺!
続いて東大寺観光です.
お恥ずかしながら,奈良に2◯年住んでいたのに知らなかったこと,知ろうとしなかったことが多く,奈良の深さを感じました.
 
 
 
 
東大寺観光のあとは,長谷寺の旅谷,井谷屋に移動します.
ご飯を食べて温泉につかって,ほっと一息ついたらここからが本番!
今回目玉企画のダブル情熱大陸です.
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 司会:奈良県立医科大学感染症センター 笠原敬先生
 ① 揺れて何処まで行くのやら
  2013年3月11日出演 
  高雄病院地域医療室 川島実先生
 ② 回帰熱大陸
  2015年4月 5日出演 
  国立国際医療研究センター国際感染症センター 忽那賢志先生
 
■まずは川島先生の,身の上話.面白い映画を観ているような気分で,ぐいぐい惹き込まれます.
枠にとらわれない,エネルギーにあふれた川島先生の生き様に憧れます.
■次は忽那先生の回帰熱大陸.インスピレーションに従ってチャンスを逃さない,どこまでも上を目指す忽那先生.
その裏で,先生の人柄と細やかな配慮による周りからの絶大な信頼があり,ビッグになる人は違うなと,できるところからでも見習いたいな,と感じました.
 
翌日8月30日6
朝ごはんのあとは市立奈良病院に戻り,ワークショップです.
「診断推論WS〜プロセスを考えよう!」
  天理よろづ相談所病院 総合内科 長野広之先生
  亀田総合病院 総合内科 佐田竜一先生

  • 診断をつけるカンファレンスが溢れている中で,いまいちどう考えていいかわからない.
  • 診断できるようになりたくて参加してるけど,正直他の人が何でそんなに思いつくのかわからなくてつらい. 

そんな人のために,少人数でのワークショップ形式で診断を考えながら,同期や上級医と考え方をシェアし合う企画でした.
いろんな症状がある中,どこを取っ掛かりに鑑別を広げていくか,お互い意見を言い合いながらまとめました.
 
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2日間,ありがとうございました!
 
いまさらですが,SHIKATENって何??という方は,とりあえずコチラのfacebookページにいいね! してみてください.
簡単にいうと,奈良の多施設の研修医とか学生とか医師とかが定期的に集まって,楽しいことをしながら仲良くなって,スキルを伸ばしたり将来を語り合ったりしている集まりです.もちろん他府県の方や医療従事者でない方も大歓迎です.
少しでも気になったあなた,是非facebookページをチェックして下さい!

2014年12月12日 (金)

レジデントノート「インフルエンザ診療のスタンダード!」

DCCの忽那です。

 

この度、私ごときが、レジデントノートの特集を編集させていただきました。
12月上旬刊行ということでインフルエンザ特集です!
 
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https://www.yodosha.co.jp/rnote/book/9784758115445/index.html?st=0
 
インフルエンザ診療のスタンダード! 編集/忽那賢志
特集にあたって【忽那賢志】
1. インフルエンザの診断の極意
(1) どんなときにインフルエンザを疑う?【平島 修】
(2) 迅速検査キットの考え方【片岡裕貴】
2. インフルエンザの治療の考え方【佐田竜一】
3. インフルエンザ合併症のリスクファクターとマネージメント
(1) 高齢者のインフルエンザ診療,インフルエンザ肺炎【大藤 貴】
(2) 小児のインフルエンザ診療,インフルエンザ脳症【上山伸也】
4. インフルエンザの予防の極意 (1) 予防接種【氏家無限】
(2) インフルエンザの感染対策【笠原 敬】
5. インフルエンザの患者対応の極意【北 和也】
6. 新型インフルエンザ・鳥インフルエンザ【古宮伸洋】
 
私の尊敬する友人たちと、心の兄貴・笠原先生、そしてトロピカルの世界に私を導いてくださった古宮先生にご執筆いただき、素晴らしい特集になりました。 執筆者の先生方、本当にありがとうございました!
 
私の巻頭の「特集にあたって」を以下に転載させていただきます。読み返すと「なんか偉そうやな」という感じですが・・・。
 
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特集にあたって
 
2014年12月現在、西アフリカを中心にエボラ熱が猛威を振るっています。
エボラ熱は非常に致死率の高い感染症であり世界にとって脅威であることは間違いありません。
それではインフルエンザはどうでしょうか?
インフルエンザは致死率においてはエボラ熱には遥かに及ばないものの、日本国内だけで毎年1000万人を超える感染者数を出しており、高齢者や小児を中心に約1万人が入院し死亡者数も多い年には数千人に及ぶこともあります。
世界規模で見ると、もっとたくさんの感染者・死亡者を出し続けています。
もちろんエボラ熱も怖い感染症ではありますが、疫学的にはインフルエンザも非常にインパクトが大きい決してあなどれない感染症なのです。
一方で、インフルエンザは我々医療者が最も診療する機会の多い疾患の一つですので、インフルエンザ診療に自信のある読者の方も多いのではないかと思います。
しかし、あなたのインフルエンザ診療は本当に今日のスタンダードだと言えるでしょうか?
たとえば、あなたは以下のようなインフルエンザ診療をしていませんか?
 
・冬のインフルエンザ流行シーズンに発熱患者が受診したら問診・診察前に迅速検査をしている
・インフルエンザだと思って行った迅速検査が陰性だった場合、翌日にもう一度再検査をしている
・インフルエンザと診断した患者さん全てに抗インフルエンザ薬を処方している
・インフルエンザシーズンは感染予防のため病棟内でずっと同じサージカルマスクを付けて診療している
・入院患者がインフルエンザを発症したら、家族、同室の患者、医療スタッフなど片っ端から予防内服を開始する
・医療従事者だが、インフルエンザワクチンは効果が不十分なため接種を受けていない
 
いくつか思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は私が初期研修医だったときも、当時の指導医からこのように教わりました。
私が初期研修医だったのは早10年前ですが、今の初期研修医の先生方からも「同じインフルエンザ患者でも指導医によって診断方法や治療内容が違っていて、どの指導医を参考にすれば良いのか分からない」という声をよく耳にします。
確かに迅速検査キットの使用法だけ取ってみても、ある指導医は迅速検査キットを全く使わずにインフルエンザと診断することもあるのに、別の指導医は診察前に迅速検査を行い結果が出てからでないと診察しない、など実に様々であり、どの方法を参考にすれば良いのか初期研修医の先生方が混乱するのも無理はありません。
日本の感染症診療が徐々に成熟し、かぜには抗菌薬は使用しない、血液培養は2セット採取する、といった”常識”が定着し始めている昨今、インフルエンザ診療に関しては10年前と比べても大きく変わってはおらず、まだまだ未成熟の段階にあるのではないでしょうか。
本企画は、日本の臨床現場の最前線で多くのインフルエンザ患者を診療している初期研修医の先生方がスタンダードなインフルエンザ診療を行うための一助となることを目的としています。
インフルエンザの適切な診断、適切な治療、そして適切な感染対策や予防を行えることは内科医だけでなく全ての医師に求められることです。
ご執筆いただいた先生方は、医療現場の最前線に立ちスタンダードなインフルエンザ診療を行っていらっしゃる方々ばかりです。
どの項目も非常に実践的な内容ですので今日からのインフルエンザ診療に役立つこと間違いなしです。
この特集が出るのはインフルエンザがそろそろ流行し始める頃だと思います。
今シーズンの流行がピークになる前に、自分のインフルエンザ診療をもう一度見つめなおしてみましょう。

Autochthonous Dengue Fever, Tokyo, Japan, 2014

DCCの忽那です。

2014年の夏は私にとって忘れられない夏となりました。
デング熱が日本で流行するなんて・・・(まさか2年前の予想が当たるなんて・・・)。
というわけで、国立国際医療研究センターでもたくさんの国内デング熱症例を診療しました。
全部で19例。
日本国内で160例ですから、全体の12%くらいでしょうか。
そのまとめがあのCDCの機関誌Emerging Infectious Diseasesに掲載されました!
 
Autochthonous Dengue Fever, Tokyo, Japan, 2014
Kutsuna S, Kato Y, Moi ML, Kotaki A, Ota M, Shinohara K, et al.
Autochthonous dengue fever, Tokyo, Japan, 2014.
Emerg Infect Dis. 2015 Mar.
20141212_224904
 
タイトルもカッコよくないですか。
「Autochthonous Dengue Fever, Tokyo, Japan, 2014」ですよ。
いやー、なんだか今年の東京のデング熱の流行をこの論文が代表しちゃった気分になってきました・・・。
たぶんEIDに掲載されるのは人生で最後だと思いますので精一杯自慢したいと思います。
今年はヨーロッパCDCの機関誌Eurosurveillanceにも掲載されましたので、CDCとECDC制覇です!
 
そしてッ!
この論文がNEJMのJournal Watchにも「要チェック論文」として紹介されました!
 
Dengue Transmission Returns to Tokyo
Mary E. Wilson, MD reviewing Kutsuna S et al. Emerg Infect Dis 2014 Nov 26.
20141212_141919
 
NEJMもKutsunaらの論文に注目しちゃいましたか・・・。
やぶさかではないです。全くもってやぶさかではないです!
 
論文中では「なぜ代々木公園で流行ったのか」「来年以降も流行る可能性は?」などディスカッションに記載しておりますので、ぜひご覧ください。

2014年11月15日 (土)

輸入レプトスピラ症の5例のまとめと、パラオ帰国後のレプトスピラ症

DCCの忽那です。

いつもの「論文掲載報告」です。
ダニ関係の投稿ではなく申し訳ありません。
 
DCCで診療した輸入レプトスピラ症の5例をまとめたケースシリーズがJournal of Infection and Chemotherapyに掲載されました。
 
Travel-related leptospirosis in Japan: A report on a series of five imported cases diagnosed at the National Center for Global Health and Medicine
http://www.jiac-j.com/article/S1341-321X(14)00357-2/abstract
 
Travelrelated_leptospirosis_in_japa
 
レプトスピラ症は輸入感染症のビッグ5とよく言われますが、輸入感染症としての日本における知見がまとめられている文献があまりなかったことから今回まとめてみました。
日本では東南アジアからの輸入例が多いこと、全例に淡水曝露歴があったこと、など重要な知見かと思います。
 
そして、なんとこのあと2例のパラオ帰国後のレプトスピラ症が・・・。
もう少し投稿するのを待てば良かった・・・。
 
LEPTOSPIROSIS - JAPAN (02): ex PALAU, SWIMMING
http://www.promedmail.org/direct.php?id=2949702
 
当院の総合感染症コースの的野先生が投稿してくれました。
この2例は台風18号(アジア名:ファンフォン)通過後に水かさが増した滝に浸かっていたということで、やはり曝露歴が明確でした。
 
私個人としてはまだまだ輸入レプトスピラ症を見逃しているのではないかと思っています。
またこのような報告をするべく日常診療に取り組みたいと思います。

2014年10月21日 (火)

日本医師会雑誌 感染症診療update

DCCの忽那です。

ちょろっと宣伝をしてもよろしいでしょうか。
特に反対意見がないようですので、思いっきり宣伝させていただきます。
 
日本医師会雑誌 第143巻・特別号(2)は「感染症診療update」となっております。
 
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名前の通り日本医師会の発行している本で、今回は感染症特集ということでボスの大曲先生が編集に関わっています。
このシリーズは毎回14万部くらい発行される、たいへん歴史のある本だそうです。
なんかそんなすごい本には見えない装丁なんですが、青木眞先生をはじめ錚々たる先生がたがご執筆されている超豪華な内容となっております。
しかも!本を開くとそこには・・・
 
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なんと忽那、笠原(奈良医大感染症センター)、そして山本(グラム染色道場)という3人の名前が!!
いやー、巻頭カラー14Pですか。
少年ジャンプで言うところのドラゴンボール並みの扱いではないでしょうか。
まあ単にグラム染色などの写真をたくさん掲載しているためカラー印刷の関係で最初に載せていただいているだけなんですが。
 
それよりもなによりもこの3人で一緒にお仕事ができたことを大変嬉しく思います。
あの日奈良で行われたグラム染色カンファレンスが昨日のことのように思い出されます。
一生の記念になりました。機会を与えてくれたボスに感謝です。

2014年9月29日 (月)

日本人2例目となる回帰熱症例

DCCの忽那です。

もはや2年前の症例ですが、様々な紆余曲折を経てようやく形になりました。
アルジェリアで回帰熱に感染した事例についての、ダニーズ戸山支部(忽那&川端)からの報告です。
遠くアルジェリア大使館からご相談いただいた志賀先生、ありがとうございました。
 
これで輸入回帰熱は1例目、2例目とも忽那&川端による診断ということで独占状態です(他に誰も狙ってないと思いますが)。
今後もダニに咬まれた事例がありましたら、お気軽にダニーズにご相談ください。
 
〔感染症誌 88: 713~714, 2014〕
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2014年9月27日 (土)

ダニーズ、約束の地へ

DCCの忽那です。

実は私、回帰熱に人一倍興味のある人間です。
輸入回帰熱を診断して以降、輸入感染症にすっかり魅せられいつの間にか今の職場におります。
そんなわたくしがずっと行きたかった場所、それが沓島であります。
いきなり沓島と言われてもどこだか分からない方がほとんどではないかと思います。
 
 
こちらが沓島であります。
舞鶴市の沖合い、若狭湾に浮かぶ無人島で、 冠島とともに京都府指定冠島沓島鳥獣保護区(集団繁殖地)に指定されている島です。
ウミネコやヒメクロウミツバメといった海鳥が繁殖しており、海鳥の繁殖保護のため原則として上陸が禁止されています。
 
禁止されていてもどうしても上陸したい・・・。
なぜ私が沓島に執着するのか。
それは、一つは名前が「くつ」だから。
そしてもう一つは、そこに回帰熱ボレリアがいるからであります。
沓島は太古より舞鶴の地域の人々の信仰の対象であり、不可侵の土地であったとのことですが、ここに足を踏み入れた者は原因不明の熱病に襲われていたとのことです。
そんな幻の地、沓島の回帰熱に関する報告をご存知でしょうか。
 
Relapsing Fever Spirochete in Seabird Tick, Japan
Emerg Infect Dis. Sep 2009; 15(9): 1528–1530.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2819885/
 
これまでに全く知られていない新種の回帰熱が沓島のダニから分離されたという、高野先生、川端先生らによる2009年のEIDに掲載された衝撃的な報告です。
この日本に、世界中のまだ誰も罹患してことのない種類の回帰熱が存在する・・・。
それも、人類が足を踏み入れることのできない無人島で。
心震える話ではないでしょうか。
ロマン溢れる話ではないでしょうか。
 
まだヒトの感染例は正式には報告されておらず(もしかしたら伝承されている熱病が回帰熱なのかもしれませんが)、少なくとも回帰熱ボレリアを持ったダニが存在することは間違いないようです。
私がこの話を初めて川端先生から伺ったのは今年の2月5日、川端先生に当院にお越しいただき回帰熱のご講演をしていただいたときでした。
その話を聞き、何としてでも沓島に行きたいと思いました。
しかし、上陸が禁止されている島であり、一般市民がおいそれと入れる場所ではありません。
ここはやはり川端先生にお供するしかないッ!
 
最後にダニが捕獲されたのは2008年ですから、すでに6年の月日が流れています。
そろそろ再調査を行うべきであろうと思っていた矢先!
沓島のダニの再調査が行われることになったのであります!!
ダニーズ戸山支部部長 兼 国立感染症研究所 細菌第一部第4室長の川端先生が沓島に行くという情報は前々から掴んでおりました。
私もダニーズとしてダニ採取の経験は積んでいます。決して邪魔にはならないはずッ!
もし決行されるのであればぜひ同行させていただきたいと部長にお伝えしていたダニーズ戸山支部 一般部員の私でありますが、その日は突然に訪れました。
 
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なんと前日に突然の沓島上陸作戦決行の連絡が!
え・・・明日行くの!?
しかしそこに少しでも躊躇してはいけない!
若い先生方には、この「忽那先生も行きますか?」と打診されて、「なぬー!では行きます」と1分以内に返事するこの瞬発力を大事にしてほしいと思います。
見る前に跳べというやつです。
川端先生に「ヘルメットと革手袋、登山靴とカッパ持参で来てください、15mほどの直上ロッククライミングがあります」というご連絡があったのがやや気になりましたが、とりあえず道具だけは揃えました(というか妻に揃えてもらいました)。
なんでそんな道具がいるんだろうなあ・・・。
 
翌日の朝、私は朝4時半に起床し朝5時に光が丘駅の地下鉄に乗車、そして8時40分には敦賀駅に到着し川端先生と合流、さらにそこからレンタカーで舞鶴市に移動したのでありました。
舞鶴市から沓島へと出港する地点である「ととのいえ」へと辿り着き、今回の我々の沓島上陸の手助けをしてくださる、日本野鳥の会のK先生とI先生に合流しました。
大変ありがたい、そして頼もしいお二人です。
お二人は定期的に沓島で野鳥の観察をされている、沓島のプロといっても過言ではないお二人なのであります。
ちなみにお二人とも普段は学校の先生をされております。教科は予想通り理科でした。
 
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お二人に挨拶を済ませ、予め確保していた漁船に乗り込み、沓島へと向かいます。
ちょっとスケール感が前回のダニツアーと違うなあと思いつつ、流れに身を任せる忽那。
 
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船に揺られること約30分、我々は沓島へと辿り着いたのでした。
ちなみに外観が「クツ」っぽいから「くつじま」というそうです。確かにスニーカーっぽいです。
これを見て分かる通り、四方が断崖絶壁であり上陸のためにはまず崖をよじ登る必要があります。
 
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沓島に到着するや否や断崖絶壁を登る我々。
足を滑らせたらただでは済まない難所。
ちょっと場違いなところに来てしまった感が隠せない忽那。つーか死ぬんじゃないかオレ。
 
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上陸して最初の休憩地点からの景色。確かに綺麗ではあるものの、やはり死の予感を感じずにはいられない私でありました。
 
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15Mの急傾斜を、ロープを頼りによじ登ります。
忽那は死に物狂いで登ったので写真はこれしかありませんが、マジで危険です。良い子はマネすんなよ。
ロープを登った後も、死の予感をいっぱいに感じつつ断崖絶壁を横目に足場の悪い道無き道を歩きます。
足場がゆるゆるで、大丈夫だと思って踏んだ岩が無情にも崖を転がり落ちていくわけですがK先生が「落石〜!」と叫び「って言っても無人島なんだから下には誰もいないんだけどね☆」と自分で突っ込む無人島ジョークに顔をひきつらせながら、我々は一歩ずつ進んでいきます。
 
そしてようやく辿り着いたダニスポット。
海鳥たちの鳥の巣穴がたくさんあるこの場所に、我々の目的のダニもいるのであります。
 
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ここにたくさんの鳥の巣穴があり、そこに目的のダニが生息するのであります。
待たせたな、ダニ!
 
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こういう巣穴を優しくかき分け、土を取り出します。
 
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取り出した砂を、ザルですくってダニがいないか確認します。
実に繊細な作業です。
 
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もちろんダニはいました。
この写真の真ん中で白く輝くダニがそうです。日光の関係でこんな色ですが、実際は黒っぽい色です。
 
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巣穴の砂をほじくっていると、ときどき中にいるひな鳥が見つかりました。
ギザカワユス!
 
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大量とはいかなかったものの、無事にダニをゲットし、我々は今回のダニ旅行の目的を達成したのでした。
 
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ダニとの戦いを終えたダニファイター忽那。
「いやー来るときに新幹線でビール飲んでたらマジで死んでたな」と安堵の表情。
生きていることを実感できた一日でした。
なかなか臨床医だと体験できない、スペシャルな経験でした。
  
ちなみにこちらが今回ゲットしたダニ、Carios sp.であります。
川端先生から写真をいただきました。
テラキモス!
 
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最後に、我々は舞鶴市教育委員会に許可をいただいた上で、川端先生、そして沓島の案内人K先生とI先生による先導の元上陸しております。
遊んでいるように見えるかもしれませんが、これはれっきとした疫学調査です。
安易にダニを取りに行こうとするとホントに危険ですのでマネしないでください。
まあ誰もしないと思いますが。

それでは最後に、ダニーズ戸山支部のテーマソング、ミッシェル・ガン・エレファントの「Danny Go」でお別れです。
 

2014年7月25日 (金)

JIM 特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!

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DCCのなーくつです。
宣伝してもよろしいでしょうか?
ダメな場合は当ブログ管理人があとでそっと削除すると思いますので、とりあえず宣伝します。
 
皆さまはJIMという超一流総合診療医学誌をご存知でしょうか。
「専門化・細分化する診療各科を横断し,総合的・全人的に患者を診るためのスキル・知識・臨床情報を提供する」雑誌ということで、かなりパない雑誌であることは論をまたないのではないかと思います。
私も後ろの方で当ブログ管理人と亀田総合病院 佐田先生と3人で「みるトレ 感染症」を連載させていただいております。
 
そんなJIMでこの度、世界を股にかける男・志水太郎先生と一緒に特集を企画させていただきました。
テーマは「感染症を病歴と診察だけで診断する!」ということで「!」の部分だけで本企画の暑苦しさを感じていただけるのではないでしょうか。
全て医師10年目前後のまさに臨床最前線の先生方に執筆していただきました。
大きく2つのパートに分かれており、1章は「電光石火の感染症Snap Diagnosis」で知っていれば一発で診断可能なSnap Diagnosisの章でこちらは志水先生が担当しています。 私が担当の2章は「理詰めで追い詰める感染症」ということで、一発診断ではなく様々な鑑別診断の中から理詰めで絞り込んでいくという章です。
2章は私の兄貴分である国立国際医療研究センター総合診療科 國松淳和先生&亀田総合病院 総合内科 佐田竜一先生のお二人と、友人であるマヒドン大学の羽田野義郎先生、そして舎弟である世界のキタカズこと市立奈良病院 北和也先生にご執筆いただきました。
それぞれ「ドイツっぽくない麻疹」「感染性胃腸炎=『"除外×2", のち"落とし穴×3", ところにより一時 市中腸炎』」「人も病気も見かけじゃない」「祇園にて 耳をすませば 三味の音」という意味深なタイトルでご執筆いただいており、各疾患について非常に実践的な内容となっております。
また志水先生ご担当の1章も感染症Snap Diagnosis愛好者としては期待を裏切らない素晴らしいレクチャーばかりです。
各タイトルが何の疾患に関する記載であるかは読んでのお楽しみということで・・・。
 
というわけで、お一人100冊くらい買っていただけますと大変助かります。
どうぞよろしくお願い致します。

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